2012/08/01 細心の計画と準備なくして成功はありえない

京セラKDDI設立。新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学生き方に学ぶ/外食業界に生きる人間として「細心の計画と準備なくして成功はありえない」


いままでだれも試みなかった前例のないことに挑戦するときには、周囲の反対や反発は避けられません。それでも、自分の中に「できる」という確固とした思いがあり、それがすでに実現しているイメージが描けるならば、大胆に構想を広げるべきであり、また周囲にも、アイデアの飛躍を後押ししてくれるような楽観論者を集めておくのがいいのです。


以前私はよく新しい考えやアイデアを思いついたとき、「こういうことをひらめいたが、どうだろうと幹部を集めて意見を聞くことがありました。しかしどんないいアイデアも冷水を浴びさせたようにしぼんでしまい、できることもできなくなってしまいます。

私は相談する相手を一新しました。つまり新しく、むずかしい仕事に取り組むときには、頭はいいが、その鋭い頭脳が悲観的な方向にばかり発揮されるタイプよりも、少しばかりおっちょこちょいなところがあっても、私の提案を「それはおもしろい、ぜひやりましょう」と無邪気に喜び、賛同してくれるタイプの人間を集めて話をするようにしたのです。


構想を練る段階では実はそれくらい楽観的でちょうどいいのです。だだし、その構想を具体的に計画に移すときには、打って変わって悲観論を基盤にして、あらゆるリスクを想定し、慎重かつ細心の注意を払って厳密にプランを練っていかなくてはなりません。大胆で楽観的にというのは、あくまでアイデアや構想を描くときに有効なのです。そしてその計画をいざ実行する段階になったら、再び楽観論に従って思いきって行動にとりかかるようにする。すなわち「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」ことが物事を成就させ、思いを現実に変えるのに必要なのです。


外食業界の場合にも同様なことは多々あることだ。新しい新規事業を発信するあるいは季節の販売促進を企画するなど面白いアイデアや新しい発想は、一概に敬遠しがちであるものの、現実にその計画を実験的に実行すると、爆発的なヒットを生み出すこともしばしばである。勿論、企画を決定するまでには、種々の情報分析や競合他社、業界趨勢など種々の角度からの分析をしなければ、実行に移すことも難しい。近年外食企業の発信する新業態や販売促進がただ単に価格を下げるという安易な手法に走っていることは実は嘆かわしいことであり、自らの腹を切って実利を得ているようなものであり、あまりにも貧困な発想にしかならない。


メールマガジン 発行者 AFD CONSULTANTS 竹谷稔宏