2013/09/01 外食企業の破壊的インベーション手法を学べ(竹谷稔宏)

この破壊的イノベーションとは、イノベーションモデルの1つで、確立された技術やビジネスモデルによって形成された既存市場の秩序を乱し、業界構造を劇的に変化させてしまうことであり、ハーバード・ビジネススクールのクレイトン・M・クリステンセン(Clayton M. Christensen)が提唱したものである。

一般的に競争市場では製品は技術(労働力・資本・原材料・情報などの経営資源を投入して、より価値の高い製品・サービスを生み出すプロセス全般を意味する) 進化を続け、新製品になるごとに性能を向上させていく。そうした中で既存製品に比べて性能が低いながら、低価格・単純・小型・使い勝手がよいなどの特徴を持ち、既存市場の顧客とは別の顧客から支持される技術革新が行われることがあることだ。これがいわゆる「破壊的イノベーションである」。
イノベーション図
最近の傾向としてこれまでの外食経営理論では考えられない利益構造改革を打ち出している類似的イノベーション思想を利用した飲食企業がある。つまり例を挙げるならば、飲食業界の既成概念を崩し成功を勝ちとり飛ぶ鳥を落とす勢いを見せる「俺のフレンチ」だ。
この「俺流経営」とは、まさにこれまでの「一般価格と付加価値の関係」を大常識を大胆に打ち破ったところに活路を見いだしたイノベーション手法の一つがあることだ。
勿論これまでも低価格、高付加価値というお値打ち感を刺激し成功している店は多々あることだろう。
ただその付加価値のインパクトはこれまでにないほどに驚くほどに非常にびっくりするほどの衝撃的であることにあるだろう。その内容はごく単純なものである(経営構造の変革)ものの、その付加価値の高さがけた違いであることだ。原価率は優に70%、100%との料理もある等々原理原則では実践できないスタイルを現実化したことに、成功繁盛を生み出したポイントがあることだ。

勿論、飲食経営の基本的を逸脱した理論には落とし穴があると(その成功を妬むかのように)揶揄する人も多々あるものの、勝てば官軍という言葉(何事も強い者や最終的に勝ったものが正義とされることのたとえ)の如く、現在俺シリーズの業種・業態の飲食店を次々と発信していることにある。その成功に対しての評価はマチマチであり、いまは横目でその状況や戦略の是非を計っているかのようだ。
俺牛ヒレとフォアグラとり不ソース
また業種、業態に関わらず、野菜、鮮魚、肉、その他徹底化した食材流通ルート改革を実践、あり得ない低価格かつ高品質な料理を提供する業種・業態が登場してきているのも、食材流通の破壊的イノベーションの一つであるだろう。
俺生ハム683

つまり外食業に置き換えると既成概念を打ち破るイノベーション手法は数々あることを理解しておかなければならない。これまで大手企業が培った既成概念に習って後発企業は伸びてきているという現実を配慮すれば、冒険的飲食経営はできないというのが本音にあるだろうが、大小企業に関わらず、企業として取り組まなければならないことは、まさに破壊的イノベーション思想に学び実践することにあるだろう。

企業戦略としては既存店の成功状況を見て類似業態を発信し新しい市場を拡大していく方法で優位性を勝ちとるということが一般的であるが(類似的イノペーション)、これからの時代はもっと既成概念を打ち破ったところに新しい企業の方向性を見出すポイントがあることを理解しなければならない。
決してこれまでの既成概念にこだわらないことやできないという概念からスタートしても新しい戦略は誕生しないことだ。まずは既成概念という呪縛から思想や考え方を変えることの柔軟性を持つことだろう。物事の見方は一方方向からではなく、360度から見るという手法もあることを忘れてはならない。

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