2012/01/01 2012年飲食業界の進むべき方向性を探る(竹谷稔宏)

2012年飲食業界の進むべき方向性を探る

今年!日本列島を震撼させた東北大震災は今尚、多くの問題を残したままに後1ケ月余りで来年を迎えようとしている。この大震災は、外食業界のみならず、各業界に大きな打撃と企業の方向性の見直しを余議なくされていることだろう。

それでなくとも近年の生活者が外食に費やす消費は低下傾向にある中でその状況に輪をかけて客数減少、売上不振など辛酸を舐める環境は相変わらず留まることを知らない。



外食の市場規模も23兆とも28兆ともいわれている中で確実に市場はマイナス減少にあることだ。今後の少子化高齢化社会を迎える日本にあっては、起業としての大きな方向性の変換や戦略を変えていかなければ、益々競争に生き残っていけない時代になりつつある。



今年はこの業種・業態が数字を伸ばしたとか、この商品や料理が流行ったということは、あくまでも一次的なヒットであり、ほとんどが消滅していく傾向が強くなってきていることだ。



外食企業の戦略は、相変わらず即売上に結び付く低価格戦略に終始するばかりか、真の生活者区支持を受ける商品戦略やヒット商品を生み出すことができていない。いわば、不況になればなるほど次々と絶え間なく新商品を打ち出すものの、全てにおいて安直且つ継続ヒット商品を生み出すことに結び付いてはいないことだ。



目先だけのメニューチェンジで集客する手法をとるあるいは商品の安売りで集客率を上げるなど、ごく短絡的な戦略や戦術が目立つことに危機感を覚えざるを得ない。低価格戦略はだ単に付加価値を低下させるものであり、生活者がその価格低下への刺激を失えば、客数は増加しなくなることを忘れてはならない。



むしろ企業の戦略や戦術として大切なことは、新商品の乱発ではなく、しっかりとした企業イメージと継続的ヒット商品を生み出す努力に力を注ぐことが重要なポイントであることだ。



今後も外食市場は大きく変化することはなく、ゆっくりと減少趨勢をとっていくことを想定すると、市場を高齢化社会に向けた業態を生み出すあるいは高齢者の利用率を高める戦略を模索することが現状維持あるいは新しいビジネスタンスを確立するヒントに繋がるはずだ。



今後の2012年の企業戦略や戦術としては、1年、3年のスパンで目標と内容を具体化していく模索が必要であろうし、市場を日本だけに留まらずアジア圏への拡大を模索する時代に入っている。つまり日本市場だけではなくアジア圏へ向けた市場拡大を模索していくことが新しい時代への企業戦略の方向性になることは明白であろう。

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