2014/03/01時代の変化に対応するための顧客ニーズ対策戦略を持て(竹谷稔宏)

「勝てば官軍、負ければ賊軍という企業体質の奢りを捨てろ」

外食業界には、業種・業態が数多くあることは周知の通であろう。但し企業としての方向性を誤っていけないことは、現在展開する業態が好調で展開に拍車がかかっている場合、その現状をただ単にその業態が顧客ニーズの支持を受けて繁盛成功しているという判断をしてはならないことであり、常に時代によってその顧客ニーズや繁盛は永久のものではないことを認識しておかなければならない。

この諺「勝てば官軍負ければ賊軍」とは、何事も強い者や最終的に勝ったものが正義とされることのたとえであり、外食業界の場合にはその繁盛や話題になり成功するとすぐに、その業態は永遠に繁盛するフォーマットを完成させたという錯覚に陥ることだ。

外食企業の体質としては、開発した業態が繁盛すると、雨後の竹の子のように店の展開を早め(他社も類似店を展開する)、数を多く増加することに視点がいってしまうことであり、企業力があれば、数多くの同一業態店が2年から3年で100店以上が街のあちこちに進出するということになる。

これは、ほとんどの外食企業に共通する企業戦略であり、その業態のフォーマットを十分且つ具体的に検証せずに、すぐに多店化へと舵を取ることに問題があろう。

本来であれば、成功業態を多店化し顧客ニーズや認知を高めることで経営継続のポジショニングを獲得するという手法は、必ずしも誤りではない。但し現在の外食業界の業態のライフサイクルや人気など趨勢を配慮すると、同業態を多店化し100店以上数を展開するという戦略は過去の方法であり、これだけ年々顧客ニーズが変化する時代においては、むしろその成功業態をいかに細部までブラシュアップし長い継続性がある業態へと磨き上げることが大切であることを忘れてはならない。

いまやいかに成功業態を発信したとしても、目標は100店という展開が成功法であり、投下資本回収期間は最低3年以内、時代の顧客ニーズに対応能力があるというフォーマットを確立することが企業の業態開発の方向性でなければならない。

ただ単にたまたま発信した開発業態が繁盛したからといって、まだ業態フォーマットの完成度が未熟であるにも関わらず、企業戦略として早期展開に舵をとることは決して成功法ではないことを理解しなければならない。

一時的勝利とは、勝てば官軍ではなく、時間が経過するといつしか業態衰退を迎える時代がくることは賊軍と同じことだということを忘れてはならない。

顧客ニーズに対応する企業体質と戦術を持て

外食業界の売上状況や顧客集客能力は業種・業態によって鈍化傾向にある厳しい時代に突入していることは確かなことであろう。むしろ企業戦略として何に手を付ければよいのか、売上、集客の低下など具体的な戦術もなく、実銭に移せるスキルやアイデアがないことが現実であることだ。もはや暗中模索という不況という長いトンネルに入ったようなものであり、その解決策を具体的に見出せないという企業が多いことだ。

もはや外食企業の既存店売上は前年比100%を達成することもできなく、100%を切る企業が多く存在するという現実から目を背けてはならない。もっと自社の業態を客観的且つ客の視点で具体的に見直すことも必要であろうし、業態そのものの魅力や商品力、顧客に支持されているのかなど、これまでの成功に胡坐をかいていては、その衰退や現実を分析し内容を改善へと実銭することができないことだろう。

いわば、成功している業態も時代の変化や常に顧客ニーズに適合する戦術を打ち出していかなければ、やがて衰退、低調な状態を迎える時代をむかえるという危機感を持っていなければならない。金太郎飴のように同じ看板を必要以上に展開しても、いざ衰退、低調になった時に変化に対応できないことが現実であることだ。なぜならば、100店以上展開しているチェーン企業のサービスレベルやクオリティーなど店が増加すればするほど、顧客の店への評価は低下してくる現実を理解していないことに問題がある。

これからの時代は、企業としては完成度の高い業態を発信することと、いかに時代の顧客ニーズ、種々の変化に適合する業態変化ができるかに視点を持ち、業態を発信していくことこそ、永久に継続し続ける業態に成長させることができるはずだ。

弱体化した企業体質を強固な体質へと改革するためには、企業側のトップ思想が変わらない限り、いくら種々の戦術を展開し足搔いても低調という現実から抜け出すことはできないことを理解しなければならない。

 

 

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