2014/04/01「外食企業は消費増税起点に競合対策の戦術を持て」竹谷稔宏

秒読みに突入した消費税増税の緊迫感は、どの企業にとっても経営不の安材料のひとつであろう。というよりも消費税増税の影響は、果たして客数減少という飲食店の売上の根幹を揺るがすまでに影響を及ぼすか否かは誰にも予想できないことが本当のところであろう。

むしろ外食業界は、消費税増減に関わらず(業種・業態によっては)売上、客数など減少はすでに先が見えないほど苦戦を強いられているのが現実であることだ。近年の傾向としては、いくら商品価格の値引きプロモーションを繰り返しても客数をアップすることができなくなっているばかりか、もはや安かろう、美味しくないという外食には、客は金を支払わない、興味を示さないという深刻な現実が根深く横たわっていることだ。

これまではハンバーガーショップ、牛丼、居酒屋業界など競合店が価格値引きをすれば、必ずといっていいほど、業界の低価格戦争が始まったことは記憶に新しいだろうが(それなりに販売促進の効果は出たが)今後はこれまでのようなただ単の値引き合戦では勝機を引き寄せる時代ではなくなっていることを理解しなければならない。

牛丼業界では、むしろこの消費税増税を逆手にとり、競合店との差別化を明確化させるための価格戦略として、早々に「価格の値下げ宣告をしている企業もあるなどその価格競争の熾烈さを増しているのが現実であることだ。

いずれにせよ、消費税増税という現実を生活者はどのように受けとめ、一時的に財布の紐が固くなることを予測している企業は増税で客足が減少しないセールスプロモーションを展開しているし、消費税増税の時期をいかに売上の影響なく通りすぎることを願っている企業が多いことが本音のところであろう。

3月後半から4月10日までの価格引き下げの販売促進をするなど各企業の消費税対策はさまざまである。勿論、原材料の価格見直しや新商品開発など4月からのスタートと同時にメニューを一新する企業が多いのも、いかに値上がり感をゲストに感じないようにするための一つの戦術であろうし、いっそこの機会に競合店との付加価値の格差をつける格好の時と、これからの企業戦略の方向性を見出すためにどのように強力なインパクトがある戦略をとるかに視点が問われているところだろう。

つまりこれまでのように消費税の価格上乗せという思想では、高いというイメージを残すだけであり、消費税アップの時期を過ぎてしまえば、通常通りに定着するというあまい予測はとても危険性があることを忘れてはならない。いつの間にか客数が減ったとか、最近、売上が悪くなったというなんとなくという感覚こそ、顧客心理としては、デリケートな問題であることを理解しなければならない。

むしろ消費税アップを逆手にとるぐらいの生活者に強くインパクトや興味を抱かせる戦術をもつことが外食企業としての使命であり、ただ単に価格値上げや価格マジックで生活者の視点をはぐらかそうとする戦術は効果がないことを理解することだ。

今後の外食企業の戦略の方向としては、「低価格高付加価値」を目指し、QSCプラス種々な企業努力を積み重ねていくことこそ、競合企業に勝つための戦略になることを自覚すべきであろう。

 

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