2012/05/01 外食企業よアジア圏へ飛び出せ!(竹谷稔宏)

外食企業よアジア圏へ飛び出せ!

少子化高齢化の日本から経済成長を続けるアジア各国へ活路を見出せ

日本経済は景気後退やデフレ少子化など外食企業にとっては、もはや国内にとどまっていては企業の成長や将来を見出すことができなくなってきている。小売業界は10年連続の売上減少という厳しい状況に置かれているばかりか、外食企業にとっても売上が伸びないことや集客がままならないという苦境に立たされている日々が続いていることだ。

特に東北震災後の外食業界はじっと我慢を続ける状況が続くなど今後の将来性を配慮するとともに、企業としての存続を配慮した大きな方向転換を余儀なくされてしまったといっても過言ではないだろう。

この現状において経済成長を続けるアジア諸国への進出を加速する企業が増加していることも現実であるなど今こそアジア圏へ出で行く時期に来ていることだ。

例えば、各社大手企業の出店傾向を見てみると、吉野家は中国272店、香港55店、台湾53店、シンガポール18店、タイ3店、インドネシア11店、フィリピン5店などアジア圏への進出を加速している。アジア圏中国に早く進出したラーメンの味千はすでに中国に650店、台湾3店、シンガポール22店、タイ6店、インドネシア4店、マレーシア5店、フィリピン2店、ベトナム1店、韓国1店と圧倒的に中国圏を柱に据えた展開をしている。

モスバーガーは中国圏への進出に一度失敗しているものの、現在では中国14店、台湾217店、香港16店、シンガポール27店、タイ7店、インドネシア4店など圧倒的に台湾市場への勢いが続く。

ワタミも居酒屋という業態イメージでなくあくまでも和食店というコンセプトで中国12店、香港27店、台湾14店、シンガポール4店、マレーシア2店と好調を見せている。

アジア圏で和食といえば大戸屋の人気が強く、アジア圏への展開に日本大戸屋そのままの味で唯一成功している企業の一つであろう。タイ36店、シンガポール4店、台湾14店、香港5店、インドネシア2店などアジア圏への進出戦略を加速している。

以上の企業は成功している一例に過ぎないがすべての企業が成功しているとは言えないことだ。勿論日本を飛び出しアジア圏という近くて遠い文化も習慣、言葉も異なる異国で成功するためには、アジア圏への進出を成功させるための戦略や戦術が必要であめることは言うまでもない。

アジア圏への進出の成否を握るポイントには、大きく二つの方向性があることを理解しておかなければならない。

一つ目は、日本展開しているそのままの業態やメニューで進出しても現地に適合できる飲食店であるのか。つまりあくまでも日本で成功していてもアジア圏では日本での名声や知名度はないに等しいだろうし、その以前の問題として料理の味そのものが、果たして現地の人に受け入れられる味覚であるのかなど現地調査がその成功の是非を決定的にしてしまうことを忘れてはならない。

現地の生活者に料理の味覚に合わせた調整や修正をするという方向性もあるがあまりにも日本の味を逸脱したものにはしたくないことは現実であろう。

ただし中途半端な判断は失敗原因になる大きなポイントであるため妥協はしてはならない。現地に馴染むことを徹底化することだ。

二つ目は、和食という日本独自の味の文化を維持しつつ、日本の味に馴染んでもらうという戦略である。まさに大戸屋は日本大戸屋とアジア圏で展開する大戸屋のメニューの味やメニューはほぼ同一内容で展開していることが、現地の扶洋層の支持を集めていることで成功しているとも言われている。むしろ和食の繊細な味、味覚を前面に打ち出し、決して妥協はせずに、日本流を貫くというコンセプトで成功している企業もあることだ。

アジア圏への進出を検討するならば、中途半端はやめることだ。現地に溶け込んで文化や習慣を熟知し、合わせていくかあるいは日本流を貫ける業態であれば徹底的にこだわりをもって味で勝負する二つに一つであるということは理解しておくことだろう。

その他店づくりやサービス方法、提供方法に至るまで現地のスタッフを有効に活用しなければ現地に馴染めないことはいうまでもないことだ。また日本流のサービス方式を訓練するという日本独自のサービスレベルや習慣を理解させることも障壁の一つになることだろう。

ともかく日本市場は年々低下傾向にあることは周知の通りだろうし、特に大手企業の企業戦略の方向性は大きく舵を切らなければならない時期に来ていることを肝に銘じておくことだ。

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