2013/07/01 外食業界の活性化のカギと今後進むべき方向性を示唆する(竹谷稔宏)

外食業界の活性化のカギと今後進むべき方向性を示唆する
いまや日本の外食産業は「ミュシュランガイド美味しい証の星を取得する世界一の外食大国」になっている。
しかし現在23兆円産業と言われているが、現実は人を介したビジネスの壁を超えることができず、総合的な売上高は自動車産業より高い売上を確保しているにもかかわらず、主要業種別で順位を見れば、トヨタ自動車、NTT、パナソニックスその他企業に遠く売上高も大きな格差をつけられているのが現実であることだ。いわば産業という名の仮面を被った生業家の集まりでしかないことが現実であることは周知のとおりであろう。

思えば1997年の30兆円という全体売上のピークを迎えてから2010年まで年々売上減少にあり、ここ数年の縮小傾向に歯止めがかからない状況にある。その理由の大きな要因としては、経済的な景気後退は大きな痛手であるほか、企業成長が伸びない、サラリーマンの給料の減少、家庭の外食費を抑える、消費人口の減少など悪循環のスパイラル現象へ突入した状況にあることだ。
しかし相も変わらず目先の売り上げを上げるための戦術という名の低価格競争はいまだ継続していることには企業のトップの姿勢や無恥さを疑わざるを得ないことだ。
何故に低価格性術が生活者を集客できなくなっている原因を机上では読むことができない。その現実は「現場で起こっていること」を理解できない。なんと愚かなことだ。
外食企業としては大きく舵を切り替えなくして活性化は達成できないことわ忘れてはならない。
近年ではアベノミックスという妄想マジックが株価高騰、円安など少なからずとも経済成長に伸びる兆しが見えているものの、その現実はまだ不可実性が高いことは疑わざるを得ないところだろう。
一次的に経済の活性化を見込めても、必ず将来的には少子高齢化で今後も大きな成長の機会を失いつつあることは、企業にとっては大きな打撃であることには変わりのない共通した悩みでもあろう。すでに一部企業では、生き延びる一つの選択として日本から飛び出しアジア圏への展開の機会を模索する企業も年々増加傾向にあることだ。
特にタイ、シンガポール、香港、マレーシア、インドネシアなど今後成長がみられる国や比較的日本食が受け入れやすい国への進出が多くなりつつある。
しかし全ての外食企業の業績が悪いのではなく(日本国内の需要がないのではない)、業績が良い企業と悪い企業の棲み分けがはっきりとしてきていることであり、その要因は企業戦略や戦術に大きな手法格差が出てきていることは否めない現実であることだろう。外食業界も動物界の生きるための鉄則である「弱肉強食」という時代に入ったことは明白である。いわば生活者に支持される業種・業態や店は生き残るが、支持されない店衰退を余儀なくされることが明白になっていることだ。

成長する勝ち組み企業に共通するキーワードは以下の通り。
①低価格高付加価値/俺のフレンチ、イタリアンという外食経営の原理原則を壊した新しい経営構造の確立
②店のオリジナルティーが強いことがこだわりに繋がること
③顧客集客マーケティングなどいかに客の求める外食の在り方を時代の変化とともに常に模索していること
④時代の変化に適合した業態発信をし続けていること
⑤アジア圏へ市場拡大の糸口を見出すこと
つまり成長している企業や店には共通のポイントがあることを理解しなければならない。ましてや低価格競争や商品プレミアム戦略など一昔の戦術では客は一次的には興味を示すものの、その時だけの売上増加、客数増加でしかないことを繰り返すことは愚の骨頂(無作)であろう。
いつの時代も外食動機あるいは顧客集客には一つの原則があることだ。常に時代の変化を読むこと、生活者のライフスタイルを調査すること、顧客が求めるものは何かなど企業が常に情報を収集しなければならない必須条件であることだ。企業側に片寄った顧客志向を無視した戦略は成果や売上増には継続的には繋がらないことを忘れてはならない。
いまや小手先の戦略や戦術では、客を集める原動力にはならない、総合的に外食というビジネスの在り方や顧客が求める姿を新しい時代に合わせた付加価値ある業態として新たに生みだすことが外食企業に求められることだろう。いわば、企業が外食を生み出した原点に返ることこそ、新たな思想や生み出す業態の姿が見えてくるはずだ。
つまり顧客を軽視した戦略や戦術は継続的企業の力にはならないという現実に早く気付くことであり、小手先の戦略から「原点回帰」することこそ必ずや新しい方向性を見出すヒントに繋がることを忘れてはならない。

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