2013年09月01日 「自分の人生ドラマをどうプロデュースするか」

京セラKDDI設立。新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学生き方に学ぶ/外食業界に生きる人間として「自分の人生ドラマをどうプロデュースするか」

一日一日をどう真剣に生きる、これも単純なことですが、生き方の根幹をなすきわめて大切な原理原則の一つです。

剣術にたとえるなら道場の稽古といえども竹刀(しない)ではなく真剣で臨む。弓ならば満月の形にまでいっぱいに引き絞って少しのたるみ、わずかなスキもない、張り詰めた緊張感の中で矢を放つ。つねに、そうした必死、本気、懸命な心かまえや態度で毎日の生活や仕事をこなしていく。そうしたとき、私たちは自らが描いたとおりの人生を生きることが可能になるのです。

人生とはドラマであり、私たち人ひとりがその主人公です。それだけでなくそのドラマの監督、脚本、主演、すべてを自分自身でこなすことができる。また、そのように自作自演で生きていくほかはないのが、私たちの人生というものです。ですから何より大切なことは、自分の人生ドラマをどのようにプロデュースしていくか。

一生をかけて、どのような脚本を描き、主人公である自分がそのドラマを演じて生きていくかということです。真剣さや熱意に欠けた怠惰で弛緩(しかん/ゆるむこと)した人生を過ごすほど、もったいないことはありません。人生というドラマを中身の濃い、充実したものにするためには、一日一日、一瞬一瞬を「ど」がつくほど真剣な態度で生きていくことが必要になってくるのです。

いつも燃えるような意欲や情熱をもって、その場そのとき、すべてのことに「ど真剣」に向かい合って生きていくこと。その積み重ねが私たち人間の価値となって人生のドラマを実り多い充実したものにするのです。

その「ど真剣」な熱意がなければ、いかに能力に恵まれ、正しい考え方をしようとも、人生を実り多きものにすることはできません。いくらすぐれた緻密な脚本をつくろうとも、その筋書きを現実のものとするためには、「ど真剣」という熱が必要なのです。何事に対しても「ど真剣」に向き合い、ぶつかっていくこれは、「自らを追い込む」ということでもあります。それはすなわち、困難なことであっても、そこから逃げずに、真正面から愚直に取り組む姿勢を持つということです。

外食業に生きる人としては個人、チェーン企業をとわず(その仕事の立場は異なるものの)、将来的に独立し自分の店を持ちたい人、本部スタッフになってメニュー開発部、スーパバイザー、教育部など現場の仕事の経験を通して、自分の好きな仕事を人生のかてとしたいという目標を持つ人が多いことだろう。

しかしその目標を達成するためには、ただ単に平凡的に日々を生きていても思うように達成することはできない。むしろ日々の仕事に対して自覚や姿勢、熱意を持って「ど真剣に」取り組んでいく姿勢がなければ、自分の目標を達成する確率は変化してくることだ。

いわばその仕事を「ど」がつくほど常に「ど真剣に」責任感と熱意を持って何事にも向きあっていかなければ自分の目標とする仕事にめぐり会えないことも現実であり、いかに日々の努力の積み重ねが大切であることを理解しておかなければならない。

勿論人間は弱いものであり、ときには目標を達成するまでに挫折、諦め、辛抱、辛酸をなめることなど、生きていくためには士気を削ぐ外的環境も自分に降りかかってくることも多々あることを忘れてはならない。しかしそこで挫折してしまったら自分の人生目標の成否は変化してしまうことになる。

所謂理想的な人生のプロデュースを自分自身が実践できるようになりたいのであれば、ともかく、何事にも「ど真剣に」取り組まなければその目標を達成することはできないことを理解していおかなければならない。

一日一日、一瞬一瞬をどのように生きたかを日頃自問自答することを忘れてはならない。つまり人生とは、人と同じ努力をしていても、すべてに対して「ど真剣」に取り組んでいかなければ自分の思う人生を成し遂げられないことを理解しなければならない。つまり人より「ど」がつくほ「ど真剣に」努力してこそ、目標とする人生計画に近づける道が開けていくものであり、継続的努力の積み重ねがあって目標とする人生ドラマを実のあるものにできることを肝に銘じておくことだ。