2013年11月01日 「好きであればこそ燃える人間になれる」

京セラKDDI設立。新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学生き方に学ぶ/外食業界に生きる人間として「好きであればこそ燃える人間になれる」

物事をなすには、自ら燃えることができる「自然性」の人間でなくてはなりません。私は、ことを「自ら燃える」と表現しています。ものには三つのタイプがあります。

①火を近づけると燃え上がる可能性のもの。

②火を近づけても燃えない不燃性のもの。

③自分で勝手に燃え上がる自然性のもの。

人間のタイプも同じで、周囲から何もいわれなくとも、自らカッカと燃え上がる人間がいる一方で、まわりからエネルギーを与えられても、ニヒルというかクールというか、さめきった態度を崩さず、少しも燃え上がらない不燃性の人間もいます。能力は持っているのに、熱意や情熱に乏しい人といってもいいでしょう。こういうタイプはせっかくの能力を活かせずに終わることが多いものです。

物事をなすのは、自ら燃え上がり、さらにそのエネルギーを周囲にも分け与えられる人間なのです。けっして、他人からいわれて仕事をする、命令を待って初めて動き出すという人間ではありません。いわれる前に自分から率先してやりはじめ、周囲の人間の模範となる。そういう能動性や積極性に富んでいる人なのです。では、どうしたら自然性の人間になれるのでしょうか。自ら燃える体質を獲得するにはどうしたらいいか。その最大にして最良の方法は、「仕事を好きになる」ことです。私は「仕事をやり遂げるためにはたいへんなエネルギーが必要です。

そしてそのエネルギーは、自分自身を励まし、燃え上がらせることで起こってくるものです。自分が燃える一番よい方法は、仕事を好きになることです。どんな仕事であっても、それに全力で打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、また次の目標へ挑戦する意欲がうまれてきます。その繰り返しの中で、さらに仕事が好きになります。そうなれば、どん素晴らしい成果を上げることができるのです。

つまり「好き」こそが最大のモチベーションであり、意欲も努力も、ひいては成功への近筋も、みんな「好き」であることがその母体になるということです。

「ほれて通えば千里も一里」好きこそものの上手なれ」といいならわされてきたとおり、好きであれば、自然に意欲もわくし努力もするので、最短距離で上達していく。人から見ればたいへんな苦労も、本人には苦どころか、楽しみとなるのです。

実際にそこまで仕事を好きにならなくては、大きな成果を残すことはできないのです。どんな分野でも、成功する人というのは自分のやっていることにほれている人です。仕事をとことん好きになれそれが仕事を通して人生を豊かなものにしていく唯一の方法といえるのです。

外食業界も同様なことは、いう間でもなく多々あることである。すべてのスタッフが好きな仕事に就けるのであれば、大きなエネルギーとなり大きな成果を成し遂げることができるだろう。

しかし現実には、種々な仕事の役割を担った人材が組織を支えていることを配慮すれば、自分に託された仕事をまずはしっかりと全うすることが大切になることを忘れてはならない。人間には三つのタイプがあることは前述したとおりであるが、組織に生きる人間としては、不平不満を言う前に、自分に託された仕事で大きな成果を上げられるように努力を忘れてはならない。託された仕事が自分に向いていない最初からふて腐る前に、仕事の内容や役割を理解し、まず仕事内容に自分の生き甲斐を見出すことが大切であることだ。

どんな仕事も仕事を理解し、具体的に仕事にのめり込める人間になることが、自分自身の仕事に対する姿勢をかえるための一歩に繋がることだ。本来仕事に対してよほどのことがない限り、向き不向きなど存在しないことを理解しなければならない。

どのように仕事でも託された仕事の成果が出れば、人間としてはその達成感は嬉しいものであり、もっと努力を重ね成果を上げようとするものである。

その原動力になるものは、仕事に対する人間としての取組み方、仕事を好きになること、とことん託された仕事の内容や役割、意味を理解し、仕事への熱意や情熱を掻き立てるエネルギーを持った人間へと自分自身を変えていくことだろう。

仕事に対して真剣に取り組み好きになり、燃え上げるものを感じることができるようになれば、自分自身が燃える人間に代わることができることを理解しなければならない。

託された仕事を業務として流して生活するのと、仕事に生きがいを見出し、生き生きと仕事を取り組むことができる人間になるのでは、仕事に対する成果や達成感も大きく変化してくることだろう。

いかなる仕事も成果を上げるためには、仕事を好きになることが大切であり、好きであることが仕事を成功へ導く原動力に繋がることを忘れてはならない。