2015年08月01日 社員の心に火をつける「夢は成長の推進力」

2015/08/01京セラ・KDDI設立。日本航空では会社更生法の適用から2年で営業利益2000億円というV字回復をやってのけた新時代

経営リーダー稲盛和夫の経営哲学「人を生かす」に学ぶ/外食業界に生きる人間として

社員の心に火をつける「夢は成長の推進力」

人生においても、会社経営においても将来こうありたいという「大きな夢」を描けるかどうかで、その未来は変わってきます。夢を描くことは、人に希望を与え、明日への活力を生み出します。ですから、私は創業間もないころから、大きな夢を描きました。「この会社を西ノ京町で一番の会社にしよう。原町一になったら中京区一になったら京都一。京都一になったら日本一。目指すは世界一だ」

実際の京セラは、木造の倉庫を借りて細々とやってきている会社で、町内には、当時の京セラにはとうてい追い抜けないと思えるような大きな会社がありました。町内で一番になるのでさえたいへんなのに、「本当に世界一の会社を目指すのか」と、従業員に半信半疑でした。

他人から見れば途方もない私の夢でしたが、それでも私があらゆる機会をとらえて語り続けることで、いつしか従業員も私の揚げた夢を共有してくれるようになりました。さらにその夢の実現に向かって、どんな障害をも乗り越えようという強い意志力が集団の中に生まれてきました。

外食企業においても大きく企業として成長するまでは、一店からのスタートになることは、いかなる事業においてもそのスタート点は同様な思いや意気込みがなければ、食の業界で成功することは大変なことであることは変わりのないことであろう。

特に飲食企業のトップ経営側の思いとして留意しなければならないことは、飲食店を多店化していくことは、トップのカリスマ的求心力や牽引力がなければ、なかなか夢を実現させることは簡単なことではない。

むしろ経営側、トップ自らが社員スタッフに対して自分の夢や希望、思いを語り、いかにその思いを共有させることが大切であることである。そのトップの思いや意気込みが直接にスタッフの心に伝わらなければ、なかなか情報や思いを共有することができないことを忘れてはならない。

よくスタート時は苦労を共にした部下やスタッフとの共有した思いも企業が大きくなると、側近や部下に対してトップの意思や思いが伝承できなくなる組織が実に多いことを理解しなければならないでしょう。

いつのまにか順風満帆の航海が、大きな嵐や台風に見舞われて途中座礁してしまうあるいは航海が先ゆかなくなることも少なくないことを理解しなければならない。

つまり飲食企業の経営側のトップの立場にある人は、常に部下やスタッフに対して経営のキーワードや思いを伝承し続けることで継続的な企業経営ができることを忘れてはならない。

「社員に夢を語り続けることこそ、企業を成長させる原動力であることを肝に銘じておくことだ」