2015年11月01日 「人は報酬では動かない、心で動く」

2015/11/01京セラ・KDDI設立。日本航空では会社更生法の適用から2年で営業利益2000億円というV字回復をやってのけた新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学「人を生かす」学ぶ/外食業界に生きる人間として「人は報酬では動かない、心で動く」竹谷稔宏

従業員のやる気をだすために、成功すれば給料やボーナスをはずむといった方法もあります。簡単な方法ですが、事業はいつも成功することはかぎりません。不況になり、事業がうまくいかなくなったとき、給与やボーナスを減額すれば、従業員の士気はすぐに落ちてしまうでしょう。金銭で人を釣るのではなく、心の内から燃えるような動機づけを行うことが大切です。

人は高い目標を掲げ、さまざまな困難を乗り越えるなかでこそ、喜びや、やりがいを感じることができるものです。

将来に向かって大きな夢を描き、仕事の意義を明確にし、従業員の心に火をつける。これこそがリーダーに与えられた大きな役割なのです。

外食業界においても、まさに人と人との介在なしに成立しないビジネスであることを配慮すると、いかに企業のトップあるいは上層部が部下に対して人としての高い目標や動機づけをしなければ、なかなか組織や現場のスタッフの士気を上げることはできないことを忘れてはならない。

勿論、スタッフにとっては、給与が高くやりがいの仕事に就けることが理想的であるものの、すべてのスタッフが同じ仕事をしている訳ではなく、給与が高いものもいれば、安いものもいるだろう。いわば、それぞれが仕事の役割を担ってこそ、組織やオペレーションが稼働していることを忘れてはならない。

上層部の立場の人は、部下に対して叱咤激励だけでは部下は心から動かないものであり、部下の士気やしごとへの自己目標や夢を与えることこそ、部下は仕事への希望や生きがいを持つものであり、ただ単に給料が高いというだけでは人は動かないものであることを

理解しておかなければならない。

飲食企業の組織である以上、上司と部下の関係性や仕事への取組みについては、常に関係性を密にしているだろう。しかし上司が部下に信頼されているかあるいは信頼されず、いやいや仕事をしているという姿勢では、その仕事の成果は大きく左右されることであり、本当の信頼関係を築き上げてこそ、人は動くものであり、「人を生かす」ということに繋がることを理解しておかなければならない。

つまり人は、ただ単に報酬がよければ、仕事に邁進するというものではなく、その他仕事への思いや精神的バックアップがあれば、人は動くことを上層の立場の人は十分に理解することが大切である(勿論その逆も正論であろう)。