2016年01月01日 「先人の教えに学ぶ」

2016/01/01京セラ・KDDI設立。日本航空では会社更生法の適用から2年で営業利益2,000億円というV字回復をやってのけた新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学「人を生かす」に学ぶ/外食業界に生きる人間として「先人の教えに学ぶ」竹谷稔宏

従業員を引っ張っていくには自分自身が尊敬されなければならない。

そのことに気づいた私は、仕事のミスを叱ったり、注意したりするとき、また皆の前で話しをするときなど、格言などを引用して話そうとしました。ところが、それはあまりに効果がありませんでした。理工系の分野に偏って勉強してきた私が、聞きかじりの言葉をその場しのぎで使っても、どこかぎこちなく、皆を納得させることはできなかったのです。

未熟な自分が人間的に成長するには、人間のあるべき姿を学び、心を高めていかなくてはならない。そこで私は、哲学や宗教なども一所懸命勉強するようになりました。仕事でどんなに遅くなっても、お酒を飲んで帰った時でも、寝る前には必ず哲学者や古典などを1ページでも2ぺージでも操る。そうして、先人の残してくれた教えを日々ひもといたのです。

また知識として学ぶだけでなく、日々の経営においても、生活においても、そのあるべき姿を目指して努力を続けました。

外食業界においても、会社の上層部に立つものが、部下に尊敬されなければ、部下はなかなか上司の指示を聞かないことやうまく業務ガ進まないことは常にあることである。

なぜならば、飲食店とは人が人を介してビジネスが成立するように、ただ単に組織の仕組みだけですべての業務ガスムーズに稼働するのであれば、現場のスタッフ間の問題やトラブルは生じることはないことを忘れてはならない。特に組織の上層部にある立場としては、常に自己研鑽とスキルアップをすべきであり、むしろ自己啓発の一環として先人の教えに学ぶことは非常に大切なことであること理解しなければならない。

経営の神様と言われた「松下幸之助」(パナソニック/旧松下電器)を一代で築いた経営者)や過去における優れた経営者の経営思想は、実に多くその経営に対する格言、名言を残してきていることである。

例えば、「商売とは、感動を与えることである」「それは私の責任ですということが言い切れてこそ、責任者たりうる」など現在外食業の上層部あるいはトップの立場にたつものの、あるべき姿勢やあり方を説明している名言であるといえるだろう。

しかしこの名言を自分自身の言葉として租借し、自分自身の意見として部下に伝えなければ、相手の心には響かないだろうし、信頼にはつながらないことを自覚しておかなければならない。

過去の経営者の先輩たちの残した名言を学び引用することは、自己育成や自己研鑽に繋がることは疑う余地のないところであり、その言葉を自分自身のものにしてこそ、部下を牽引していける存在になることは忘れてはならない。

つまり大切なことは、上司として部下にいかに信頼される存在になれるか、尊敬される人間になることが、組織の上層部に立つものとしての責任であることを忘れてはならない。