2016年02月01日 「無私の心のリーダーシップ」

2016/02/01京セラ・KDDI設立。日本航空では会社更生法の適用から2年で営業利益2,000億円というV字回復をやってのけた新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学「無私の心のリーダーシップ」に学ぶ/外食業界に生きる人間としてどのように生きるか(竹谷稔宏)

私の故郷、鹿児島の偉人である西郷南洲は次の言葉を遺しています「己を愛するのは、善からぬことの第一曲」この意味は自分自身を愛することは、一番よくないという意味です。事業がうまくいかなかったり、失敗したりするには、自分自身を大事にしすぎるからです。リーダーとして立派な仕事をしようと思えば、私心を挟まず、人間として正しいことを正しいままに行ったことが大事です。これは現代においても通じる。リーダーが持つべき心のあり方だと思います。事業を行うリーダーが、「自分か金儲けをしたい」「自分の都合のいいようにしたい」という考えであっては、従業員から信頼され、尊敬されるはずがありません。このようなリーダーのもとでは、企業経営はうまくいかないのです。

リーダーとなり集団をまとめ、集団を発展させていくためには、自己犠牲をいとわない「無私」の心(私的な感情にとらわれたり、利害の計算をしたりしないことが必要)、そうすることができる勇気を持った人でなければリーダーになってはならないのです。

会社がうまくいきだすと傲慢になってしまう経営者や、役職が上がるにつれ、威張るようなリーダーでは、社員の心は離れていってしまいます。地位、名誉、金といった利己の欲望を抑え、集団のために謙虚な姿勢で尽くす「無私」の心を持ったリーダーであれば、部下は尊敬し心から従ってくるはずです。人を動かす原動力は、公平無私なリーダーの姿なのです。

自分を磨き、人格を高め、尊敬されるようになれば、リーダーの指し示す目標に向かかって、従業員はリーダーと一体となり、自然と努力してくれるようになります。このようにリーダーとなれるというかが、会社を決めていくことになるのです。

この思想は、外食業にかかわらず、すべての会社経営の経営陣に対することであり、強いて言うならば、初心の気持ちを忘れてはならないという戒めのようなものである。人間は、誰しも自分自身が可愛いいものであり、どうしても自分が企業を動かせるようになればなるほど謙虚さを忘れて我儘になることが常である。

しかし特に外食企業の場合には、人が人を介してビジネスが成立することを考えれば、自分自身が経営側の位置に到達したならば、むしろ自分自身の心を磨くべきであり、もちろん会社経営については、常に「森見て木を見る」という思想や自分自身の傲慢な考え方に固執せずに、多くの意見を聞き、的確な判断をすることが大切であろう。

優秀な経営トップや経営陣の立場にある人こそ、自分のだけではなく、部下やスタッフなど細部に心遣いができる姿勢を持って自らの心の鍛錬を忘れてはならない。

あなたは、経営陣として本当によいリーダーであるかを自問自答することが大切である。」