2016年03月01日 「無私の心のリーダーシップ」

2016/03/01京セラ・KDDI設立。日本航空では会社更生法の適用から2年で営業利益2,000億円というV字回復をやってのけた新時代経営リーダー稲盛和夫の経営哲学「人を生かす」に学ぶ/外食業界に生きる人間として「無私の心のリーダーシップ」竹谷稔宏

私の郷里、鹿児島の偉人である西郷南洲は次の言葉を遺しています。「己れを愛するは、善からぬことの第一也」

自分自身を愛することは、いちばんよくないことだという意味です。事業がうまくいかなかったり、失敗したりするのは、自分自身を大事にしすぎるからです。リーダーとして立派な仕事をしようと思えば、私心を挟まず、人間として正しいことを正しいままに行うことが大事です。

これは現代においても通じる、リーダーが持つべき心のありの方だと思います。事業を行うリーダーが、「自分が金儲けしたい」「自分の都合のいいようにしたい」という考えであっては、従業員から信頼され、尊敬されるはずがありません。そのようなリーダーのもとでは、企業経営はうまくいかないのです。リーダーとなり集団をまとめ、集団を発展させていくためには、自己犠牲をいとわない「無心」の心が必要です。そうすることができる勇気を持った人でなければリーダーになってはならないのです。

会社がうまくいきだすと傲慢になってしまう経営者や役職が上になるにつれて、威張るようなリーダーでは、社員の心は、離れていってしまいます。地位や名誉、金といった利己の欲望を耐えて集団のために謙虚な姿勢で尽くす、「無心」の心を持ったリーダーであれば、部下は尊敬し、心から慕ってくれるはずです。人を動かす原動力は公平無私をリーダーの姿なのです。自分を磨き、人格を高め、尊敬されるようになれば、リーダーの指し示す目標に向かって従業員はリーダーと一体となり、自然と努力してくれるようになります。

このような尊敬されるリーダーになれるかどうかが、会社の発展を決めていくことになるのです。

外食業界においても同様に組織や従業員を牽引していくのは、経営陣及びリーダ―の立場にある人であることはさほど変わることではないこと。むしろ従業員に対して仕事やる気や士気を高めるための役割は、上司である

リーダーの役割であることを認識しておかなければならなでしょう。誰でも―人は、自分がかわいく上層部の立場に立ちと、急に傲慢になってしまう人は多くいますが、それは、人間的に成長していないことであり、ただ単に仕事上で上司や経営陣になったとしても、日々人間としての在り方を見つめて自己研鑽しなければ、人を動かすよい上司やリーダーにはなれないことを忘れてはならない。

無心の精神とは、自己犠牲を問わないという姿勢であり、組織の上司やリーダーになればなるほど必要不可欠に資質であることを理解しなければならないでしょう。特に組織が大きくなり、従業員の人数が増えれば増えるほど、上司、リーダーとしての資質が問われる立場であることを認識し、従業員や部下と接することが会社経営をうまく進める方法であることを忘れてはならない。